どうも、こんにちは。代表のあけまつしんじです。
こっちの記事でこういう教育系の記事を腰を据えて書くのは久々な気が…

大学編入

高専塾「ナレッジスター」を始めてからというもの、僕の頭の中は何というか
四六時中、高専まわりのことに支配されているわけですが、
そんな中で、最近かなり具体的に見えてきたのが「大学編入」を取り巻く現状についてです。

僕らが大学編入とか必死でやってたのって、よく考えたら7年前くらいなんだよね。
そりゃまあ、今現在いろんなことが変わってて当然だよなぁとか、
考えてみれば思うんです。んで、実際にめちゃくちゃ変わってます。
今日の記事では、そこを腰を据えてまとめてみようかなぁと。

センター試験をパスして楽に有名国立大学に

まずですね、僕も今まで、自分が大学編入を経験したときの感覚を引きずったまま
「大学編入はセンター試験パスして楽に有名国立大学行けるからお得だよ!!」
と言いふらしまくっていたことを猛省しているところなのですが、
結論から言うと、これ、あんま言わないほうが良くなってきたなというのが正直なとこです。

昔の「大学編入」

まずですね、「7年前」なら、僕は自信を持って「大学編入は楽!!」と断言出来ていたでしょう。
実際に僕がいた釧路高専の20期情報工学科も、確かクラスの中で
旧帝大に3人か4人くらい合格してたし、つくばやら電通やら横国やらみたいな
有名国立大学にも、正面突破(学力試験)でばんばん合格者が出ていたんですよ。
さらには技科大には推薦で10人近く入学したりとか、
ハッキリ言って、あれは「編入バブル」的なところがあったというか。

しかし、結論から言うと今、旧帝大や有名国立大学に正面突破で挑むとなると、
その突破率たるや、当時よりも目に見えて圧倒的に低くなっています。
(実際に高専の現場の先生も、口を揃えて「すごく厳しい」といいます)

よく考えてみれば、予兆はあった

今になって考えれば、こうなる予兆はなんとなく見えていました。
というのも、教育大あたりの編入定員が目に見えて減っていたんですよ。当時。
「文科省の通達」で編入定員を減らせという流れだったようですが、
考えてみれば、それが旧帝大、有名国立大学に波及してきたということなのかも。

当時と変わったこと

さて、今現在、高専からの大学編入を取り巻く環境ってどうなっているのか?
教育現場から見たそれをしっかりとまとめてみたいと思います。

単純に「合格者激減」

まず、当時と比べて単純に合格者が激減しているのがわかります。
大学側も、各学部の定員を「若干名」で打ち出すことが多いのですが、
学力的にあまり評価が高くない高専になると、数年連続で合格者ゼロみたいなのザラです。
 (正直、僕の出身校の釧路高専も、あんま学力水準高い方ではなかったけど、
当時ってがつがつ合格者って出ていたもんなぁ)
まぁいわば、「若干名」が「1人」かもしれないし「0人」かもしれないよね、って話。

編入試験に挑んでる学生、最近は見てると相当つらそうです。
それなりに優秀な感じの学生が3つとか4つとか受けても、
まぁー1つも受からないなんて、結構ふつうの話。メンタル辛いだろうなぁ、これ。

技科大が「すべり止め」として使われ、専攻科のレベルが上がる

専攻科は、大学編入失敗時用のすべり止めとして昔から使われていましたが、
最近はちょっとこの辺の雰囲気が変わってきています。
(あくまで近くに見える仙台高専を基準に考えているので、高専による差は結構あるでしょうが)

  • 「専攻科」の立ち位置が変わってきています。時系列としては恐らく以下のような感じ。
    1. 本科からの編入枠が狭くなり始めた結果、編入失敗→専攻科に入学という流れで、優秀な学生がすべり止めの専攻科に流れ始める現象が起きた。
    2. 結果として専攻科のレベルがじわじわと底上げされ、それにより「そもそも第一志望専攻科」が増えてきた。
    3. 専攻科がそもそも滑り止めとして機能しにくくなってきて、結果、技科大学力試験がすべり止めとして使われ始める ⇚いまここ
  • そうなんです。今、滑り止めで技科大の学力試験を受ける学生ってかなり多いです。「え!?」って人多いのでは?僕も最初知った時ビックリしました。「技科大って推薦でしか受ける人いないんじゃないの?」という先入観だったから。
  • ちなみに、専攻科人気は(あくまで仙台高専の話ね)かなり高いです。優秀な学生が専攻科第一志望でばんばん専攻科に入ります。その結果、大学からの専攻科の評価がかなり上がっていて、専攻科→大学院はめちゃくちゃ有利です。

今の狙い目はむしろ「専攻科→大学院」

ということはですよ。これ、狙い目は専攻科→大学院ってことになるんですよ。
事実として、高専の先生のお話を聞いてみると、
「大学編入はかなり厳しくなっているが、専攻科からの大学院入学は、
えっ?大丈夫?みたいな学生でも平気で有名大学に合格を決めることが多い」
ようです。
なので、今高専から有名な大学に進学をしたい!という学生が選ぶべき選択肢は、

  • 大学編入はとりあえずチャレンジすればいい。力もめちゃくちゃ付くし、受かったらもうけもん。でも、仮にダメだったとしてもそれは全く不思議なことではないので、落ち込むのは2分でいい。おとなしく専攻科に進もう(大学編入試験の勉強頑張ってる学生なら、専攻科はたぶん楽勝で行ける)。
  • 専攻科では自発的に進んだことを学び続けて、大学院を受験しよう。先生の伝手(強力!)で話を通してもらえることもある。これはかなり合格しやすい。

っていうルートなのかな、というのが僕の最近の正直な所感です。
大学編入試験は積極的にチャレンジすればいいけど、「全てを賭けたり」しないこと。
だって、運ゲーみたいなとこあんだもん。実力あるのに平気で落ちる子いっぱいいるよ。

高専も、あまり大風呂敷ひろげて「大学編入が有利!センター試験を受けずに有名大学にいけます!」とか気軽に言わないほうが良くなってきたのかもしれない

最近はそもそも高専を志望する学生が減ってきているのが事実なので、
学生を集めるために色々な施策をしています。
その中で、「大学編入が有利!センター試験を受けずに有名大学にいけます!」ってアピールをして、
「進学しやすいなら高専に入りたい」っていう学生を集めるというのがあるんですが、
これはそろそろ嘘ついてることになりそうな気がするので、多分言わないようにしていったほうが良いかなと。
(ただまぁ、技科大って有名国立大学だから、「嘘ではない」のがウマいところなんだけどさ)

僕の正直な所感を述べます。例えば、「どうしても北大に入りたい!!」って学生がいたときに、
今は一概に「編入のほうが楽にはいれて有利だぞ!!」って言えないです。

  • 編入 → 確かにセンターはパスできる。しかし、合格するかどうかはハッキリ言って運みたいなところが強い(もちろん、実力があるのは大前提なのだけど)。しかも、仮にダメだったときに、編入全賭けみたいなメンタルでいるとまずい。なぜかというと、編入って編入浪人が何となく許されない空気があるから、多分もう一度編入試験にチャレンジは出来ない。
  • 高校から通常受験 → センターとか受けなきゃいけないが、推薦もあるし、いろいろ大変ではあるけどある程度担保された枠で受験戦争に参加できる。頑張ったらきちっと受かる。しかも、旧帝大や有名国立大学の「浪人」ってある程度許容されることが多いし予備校も充実しているので、チャレンジが何度もできる。

これでもなお、「編入がオススメでーす!!」って、諸手を挙げて言えるのか、どうか??

しかし、高専には依然として大きな価値があるとも思う

しかしですよ、それでも僕は「高専」って選択肢には大きな価値があると思います。
なぜなら、編入って枠が狭くなった代わりに、ちゃんと専攻科→大学院って枠が広くなったから。
就職も依然としてむちゃくちゃ有利だし、やはり選択してみる価値は依然として大きいでしょう。
ただ、「間違った情報持って」選択するんじゃなくて。「正しい情報持って」選択するのなら、って話ね。

このブログでは、なるべく正しい高専絡みの情報を発信していこうと心がけています。
しかし、まぁこの情報もいつか古くなるんだろうし、高専によっては全然違うのかもしれないし。
何が言いたいのかっていうと、参考程度に捉えてくださいなってことです。

ということで、長文お読みいただきありがとうございました m(_ _)m