【連載第三弾はこちら!!】

よっちゃんにたどり着いた我々は…

浜の湯を堪能した我々は, オーナーからオススメされた海辺の居酒屋「よっちゃん」へ.

写真 2016-05-31 19 07 28

店内に入ると, そこには地元人と思わしき常連さんが2人と,
マスターのおっちゃんが1人.
部屋の角にはテレビが立てかけられ, そこで流れているのは競艇.
おっちゃんは, 競艇に目をこらしながら受話器を耳に当て,
我々を一瞬ちらりと見て一言…

「ちょっとまってて」

友人「おっちゃん競艇買ってんじゃないのか」
俺「んなわけないだろ」
友人「多分あれ電話してんのそうだろ…」

さすがに入っていきなりおっちゃんが競艇買ってるわけないんじゃないのか…
と思いつつ,壁に貼られたメニューをざっと眺めながら
「とりあえず最初はビールかな…おっちゃん忙しそうだな…」
と, 伊豆大島名物の魚介をアテにした風呂あがりの一杯をなかなか始められない2人.

そんな我々を横目に見つつ, おっちゃんは常連Aに向かってふいに一言.

「500円負けちったよ」

競艇だった.

とりあえず注文しないと

とりあえず,なんとか注文しないと乾いた喉をいつまで経っても潤すことができんぞ…
と思った我々は, ちょっと大きめの声で「おじさん!」と呼んだのです.
そうするとマスターは「はい」と言いながらこちらを振り返り,こう言いました.

「生2つでいいね」

我々「は,はい」

運ばれてきたのはビールとマカロニサラダ

数分後に運ばれてきたのは生ビール,そして, 家庭的な味のマカロニサラダ.
まぁ, 間違いないとこだ(だけど東京でも食える)なと思いつつ, 「乾杯!!」.
この瞬間を待ち望んでいた我々の喉には, この1杯が沁みました.

友人「なんか注文しよう」
俺「おっちゃんにオススメ聞いてみようぜ」

まぁ,よくある流れですが,マスターに「オススメ」を聞いてみることにしたのです.

友人「マスター!オススメは?」

するとマスターは, 一瞬の間を開けたあと
なぜか怪訝な表情でこちらを振り向き, 一言こういったのです.

「お通しだよ」

お,おう…??

やたらと出てくる常連Aとお通し

その後,注文はせずとも連続していろいろなお通しが出てきます.
マカロニサラダの次に出てきたのは, 「かつおのべっこう」
かつおを「島とうがらし」の混ざった醤油だれに漬け込んだこれは
今までに味わったことのない風味で絶品でした.
(写真を撮っていないことが悔やまれますが,状況を飲み込むのに精一杯で
それどころではなかったということで許してください)

常連A「お,お兄#△☆×…あーーーのぉ☆Σ♨お通しあのおー, %☆&お,お口に合う?」
俺と友人「????????

突然,常連Aさんが僕達に話しかけてきました.
しかし,泥酔しているようで7割くらい何を言っているのかよくわかりません.
とりあえず「は,はい美味しいですね」というところから会話がスタート.

常連A「%$#&@*+◇※▲」
俺と友人「????????

常連A「◎~|▽♪>?+*‘Pどっから来たの??」
俺と友人「仙台です」
常連A「仙台!?!?仙台ってあ,あの+◇※▲∴÷;¥!”#$%&’()=◎」

常連A「あーーーあのぉーーーあのこーーーーーーうやってやる奴(ペンを持って何かを書くようなしぐさをしながら)あのぉあれ東北のえーーーと盛岡のあのぉ…あ,あ,あ,雨……..誰ですか??(ここだけハッキリと)
俺と友人「雨? 盛岡? 何?」
常連A「○×△☆♯♭●□▲★※」

いまいち質問の意味が分からない我々は, 常連Aの話をさらに聞きます.

常連A「あのなんか背負ってあのぉーーー頭のいいあのぉーーーーーーーー奴があのぉーーーーーー」
友人「二宮金次郎?
常連A「二宮金次郎!!!!!!そう!!!!!◇※▲∴÷;¥!”#$%&!!!!!!!」

「あぁ,二宮金次郎か…」と思った僕はスマホで二宮金次郎を検索したら,
盛岡ではなくて神奈川県出身だった. まぁ, いいか…

常連Aに突然話しかける常連B

依然として, お通しはいくつも運ばれてきます.
もつ煮込みや, 名物「ニシ貝」など. どれも大変美味しく感動しました.

ニシ貝.すげー美味かった.

ニシ貝.すげー美味かった.

すると,今まで口を閉ざしていた常連Bが突然常連Aに話かけたのです.

常連B「どこに住んでるんですか?」
常連A「∴÷;¥!”#$%&’+◇※▲∴÷;¥!”#$%&’()=◎◇※▲∴÷;¥!”#$%&」
常連B「.................」

地元民はこの言葉を理解できるのかと思っていたのですが,
どうやら常連Bも何を言っているのかよく分からないらしく,
気付いた頃には常連Aを無視して新聞を読んでいました.

ところで, 注文を何もしていない

ところで我々はまだこの「よっちゃん」でメニューの注文をしていません.
何度かマスターを呼んだのですが, マスターも常連Aとの会話や,
外の席で呑んでいるお客さんの対応に忙しそうで,全く注文ができません.

結局を注文を出来ないまま, 30分ほどが経過…
もう, ここは注文というシステムがない居酒屋なんだなと何となく察した我々は
友人の「帰るか」という鶴の一声により, マスターに「お会計お願いします」と一言.

マスター「あ,帰るの? えーとね…4000円
俺と友人A (4000円…????)

何も言えずに4000円を支払った我々は, 結局地元のシステムを理解できないままに
「よっちゃん」を後にしたのでした.
(予約してくれたゲストハウスのマスターは何を伝えたかったのだろう…?)

帰り道

友人「あ,宮沢賢治だ…」
俺「?」
友人「二宮金次郎じゃない」
俺「はぁ」
友人「ニモマケズ…盛岡だし…」
俺「あああ….」

雨ニモマケズ 風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク 決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル
一日ニ玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ
小サナ萓ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ朿ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクヮヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒドリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ クニモサレズ
サウイフモノニ ワタシハナリタイ

ー 『雨ニモマケズ』(宮沢賢治 1931)

【早くも地元大島の異世界っぷりに憔悴!! 一体どうなる2日目!! 次号へ続く!!】