昨日アップロードした 高専過去問解説平成28年度数学 を沢山の方に
ご覧いただけているようで,みなさまに深く感謝申し上げます.

ということで,連載記事を始めてみよう!

ってことで,高専の学力試験も終わり,「高専」への世間の感心が
比較的いつもに比べて高いこの時期を狙って,
「高専卒のぼくが高専を語る」という連載記事をはじめてみます!
全部で何回くらいになるんだろ? 全三回くらいかな?

受験生の役に立てばいいなぁと思って,高専過去問解説やらなんやら
趣味の延長みたいなかんじで作ってアップロードしていますが,
もちろん,そういうことをしているのは,「高専に行くという選択肢がオススメ」だからです.

気がつけば,「高専」も「高校」も見ていた自分

自分は,中学校を卒業して「高専」に入学しました.
理由はやっぱり「高い就職率」と「安定した進学先」という点に惹かれ…
とか言ってみたかったけど,本当は「家近いから」でした笑
家近いし,パソコンいじるの楽しそうだし,高専いいなぁみたいな.

高専は卒業したら,エンジニアとして社会に飛び出るか,
大学の工業系の学科,または専攻科に進学して,
そこを出て優秀なエンジニアとして社会に出て行く…
というのが普通なんだけど,たまに例外(クラスに数名)がいて,
僕のような 高専→数学科→教育業 みたいなのはまさにそうです.

んでさ,僕いま教育業をメインに活動しているのだけど,
職業柄「普通高校」というものを垣間見ることが非常に多いんですよ.
だから,僕はけっこう「普通高校と高専」を「比較」できる,意外と少ない立場に立っているなぁ
と,最近ふと気付いたわけです.

んで,その立場から見てもやっぱり「高専」ってオススメの選択肢だよなぁ
と思って,こんな記事を書いてみることにしたんですよ.

「普通高校」と比較して,もちろんいいとこわるいとこあるんだけど,
総合的にみて,やっぱり僕「高専」ってすごくいい選択肢だと思うんですよ.
ちょっと今日は,それについてガツンと語ってみたいと思います.

「高専」の第一印象

受験生の中学生と話していると,高専の第一印象としてまず語られやすいのが

  • ロボコン
  • 入試が難しい
  • 勉強が難しい
  • 将来の選択肢が限られる

という4つ.これらについて,僕なりに解答すると以下のようになります.

  • ロボコン
    「高専生はみんなロボコンやってる」は間違いです.ロボコンやってる人もいるけど,ロボコンは「部活」的なもので,高専生の中でロボコンやってる人の比率は結構少ないです.もちろん,「やりたければできる」けどね.
  • 入試が難しい
    → これについては,「まぁ確かに難しい」という感じ.でも,頑張ればちゃんと歯が立ちます.あと,難しい問題はけっこうみんな解けないです.だから,そこまで神経質に不安がる必要はないです.
  • 勉強が難しい
    そんなことないです.授業についていく難易度は,ふつーの進学校とだいたい一緒だと思います.しかも,わかんないところなんて友だちと助け合えばいいし,高専は過去問が出回りやすいので,それでテストの点数だけは簡単に上げられます.あと,留年しないように先生が意外と再試たくさんやってくれます.ふつーにがんばってりゃ留年はしないです.
  • 将来の選択肢が限られる
    → これが一番言われやすいんだけど,「別にそんなことない」です.まぁ確かにそりゃ工業系に行く人が多いのは事実だけど,そこから外れたければ外れたいと言えばすぐに外れることができます.僕も事実としてそうだった.高専からの編入学を受け入れている「工業系以外の大学」って結構多いです.高専から大学への編入学は通常の大学受験と比較してかなり楽なので,これを利用するというのは非常にいい手段だと思います.

どうして「あやまった認識」が蔓延るのか

ちょっと考えただけでも,「高専」に対する「あやまった認識」がこれだけ出てくるわけで,
しかもこれを子どもたちや保護者のみなさんは本気で信じていたりします.

んで,なんでこういうふうに誤った認識が蔓延るのか自分なりに考察をしてみたわけですけど,
早い話,「中学校の先生が高専受験や高専の中のこと全然知らないから」なんだと思うんですよ.
どういうことかというと,中学校の先生は「よくしらない学校を受験させたくない」傾向があるんです.
でも,んなこと直接生徒になんて言えないじゃないですか.

だから「入るの大変だぞ」とか「入ってから大変だぞ」とか「将来大変だぞ」とか言うんですよ.
で,受けさせない方向に持っていくんです.
んでもって,生徒さんや保護者さんは「中学校の先生なんだから正しいことを言っているはず!」
ってやっぱり思わざるを得ないから,誤った認識がこうやって広がっていくんです.

でもね,僕が「高専卒」で「教育業」やっていて思いますけど,
世の中の「教育者」のみなさんはほとんど高専のこと何にも知らないですよ.
中学校の先生も塾の先生も,「高専」というものに関しては
「よくわからない,得体のしれない学校」くらいとしか思っていないと考えたほうがいい.
リサーチですらほぼしていない先生もいる.

こういう人たちが語る「高専像」が当てになるわけないじゃない.

「教育者」というのは,学生に対して嘘を言ってはいけないことになっているから,
自分の認識が仮に誤っていても「あたかも真実」であるかのように語ります.
だから僕は普段から,「教育者の言っていることが100%真実だと思うと危ない」
という主張をしています.僕の言っていることも,本当は話半分くらいで聞いたほうがいいのかもしれない.

「現役の高専学生」の意見は

じゃあ,「高専の内部にいる学生」が語る「高専像」が一番あてになるかっていうと,そうでもない.
というのも,「組織の内部にいる人は,組織のことを悪く言いたがる」傾向があるからです.
まぁこれは簡単な言葉でいうと「先輩風(せんぱいかぜ)」ってやつね.

だから,高専の中にいる学生はけっこうな割合で「高専やめとけ」とかいいます.
でも,実は高専って4年とか5年になって初めてわかるような「良さ」もたくさんあるし,
絶対に5年のうちに1回くらいはイヤになったり辞めたくなったりするもんなんですよ.

人間というのは,そういうときにしか「意思表示」をしないので,
聞こえてくるのは「ごく一部の誇張されたネガティブキャンペーン」だけだったりするんです.

次回へつづく

ということで,次回は「可能なかぎりにニュートラルな視点で僕なりに比較した,高専と普通高校のいいとこわるいとこ」
みたいなテーマでいろいろ書き綴ってみたいと思います.