人々が影響しあう3原理

第五原理 交易(取引)はすべての人々をより豊かにする.

国と国,企業と企業,家計と家計が「交易」を行うことは
すべての人々を豊かにする.
この理由は,各自が「より自分の専門分野に特化できる」ことであり,
後述する比較優位(Comparative Advantage)という考え方により,
より厳密に説明することができる.

ex) アメリカは自国で生産した食料品を日本に輸出し,日本は自国で生産した自動車をアメリカに輸出したほうが,お互いに得をする(この原理は,「比較優位」と「機会費用」の考え方で説明できる).

第六原理 通常,市場は経済活動を組織する良策である.

市場では「価格」というパラメータが「財としての社会的価値」と「生産するための費用」の
両方を反映する.この価格が,市場では家計と企業の自然な経済活動を産み,
あたかも市場全体が「見えざる手」により導かれているように見える.
(「見えざる手」は,アダム・スミスにより最初に提唱された)

第七原理 政府は市場のもたらす成果を改善できることがある.

市場においては,「外部性(たとえば環境汚染)」「市場支配力(1人の個人がある財の市場価格を不当に支配する力)」によって,「見えざる手」がうまく働かなくなることがある.
このような場合,政府は市場に介入し,たとえば価格規制等を行うことがある.

ex) 街にひとつしか井戸がない.その所有者は,井戸水の価格を不当に釣り上げ,自己利益を得ることができる.この場合,「見えざる手」がその自己利益をうまく防ぐことはできないので,政府が「井戸水の価格上限規制」を行うことにより,市場支配を防ぐ.

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