最近,iPadをつかって授業をすることが多いです.
計算用紙を大量に持って歩いたり,たまたま計算用紙を忘れて困ったり,
そういうことが多くて,iPadに直接いろいろ書き込む形の授業を
ためしに最近やっているんですが,これがまたいい感じなので,どんな感じでやっているのかをご紹介します.

NoteShelfというアプリを使う

NoteShelfというアプリを使って授業をやっています.
いろんなペン,いろんな機能を使って手書きで記録ができるアプリです.

■ NoteShelf (AppStore)

https://itunes.apple.com/jp/app/noteshelf/id392188745?mt=8

教え子ごとにノートを作り,そこにタッチペンでいわば「板書」をして
いろいろな解説をするというスタイルです.

こんなかんじ.カラフルで見やすい解説ができます.ペン先は万年筆,サインペン,蛍光ペンなどいろいろ.蛍光ペンがめちゃくちゃキレイでめちゃくちゃ便利.

こんなかんじ.カラフルで見やすい解説ができます.ペン先は万年筆,サインペン,蛍光ペンなどいろいろ.蛍光ペンがめちゃくちゃキレイでめちゃくちゃ便利.

デジタルならではの便利さ

何が便利って,この「iPad授業」は,単なる「紙とペンの再現」ではないこと.
デジタルならでは機能がいろいろあって,効率的に解説ができます.

問題を「パシャッ」で書き込みながら解説

たとえば,テストの問題用紙に複雑な図が書いてあって,
紙とペンで授業をしていると,いちいち書き写さなきゃならんのです.
それがけっこう,めんどくさい!でも,iPadにはカメラがついているので,
「パシャッ」と撮影して,その画像に書き込んで解説!! ということができます.

描くのがめんどくさい図も,さくっと取り込んで書き込んで解説.

描くのがめんどくさい図も,さくっと取り込んで書き込んで解説.

「図形描画補助機能」で,めちゃくちゃ綺麗な図がかける.

数学の授業をやっていると,初等的な図形を書かなきゃいけないことが結構あるんですが,
たとえばでかい図とか,描くのミスるとぐにゃぐにゃとかになっちゃうじゃないですか.
NoteShelfには「図形描画補助機能」みたいなのがあって,
それを使うと,めちゃくちゃ綺麗な図形を簡単に描けます.

「図形描画補助」をON

「図形描画補助」をON

ぐにゃっとなっちゃった円も

ぐにゃっとなっちゃった円も

おみごと!勝手に綺麗に!

おみごと!勝手に綺麗に!

拡大も縮小も複製もおもうがまま

でかく書いた図も範囲選択ツールでぐるっと選択して

でかく書いた図も範囲選択ツールでぐるっと選択して

ペーストしてぐいっと変形.ちいさい図が簡単に複製できました.

ペーストしてぐいっと変形.ちいさい図が簡単に複製できました.

問題点はレイテンシかなぁ

こんな風になかなか便利で,ストレスの少ない授業が実現できます.
操作方法も簡単だし,なんといってもペンの種類が多くてカラフルにできる.
あと,授業ノートは全て保存されるので,LINEとかで送れたりとかもします.

唯一気になるなぁというのは,レイテンシ(遅れ)
字を書いてからタブレット上に筆跡が反映されるまで,
「ほんの若干」の遅れが生じます.
まぁ,ゆっくり書けば問題なく使えますけどね.

iPad ProとApple Pencilは,教育にイノベーションを起こすポテンシャルを持っていると思う.

今自分は,iPadAir2でこのスタイルの授業をしています.
が,皆さんが今もしこのスタイルの授業を導入するつもりならば,
iPad ProApple Pencilを購入することをおすすめします.

■ iPad Pro (Apple)
http://www.apple.com/jp/ipad-pro/

アップルストアで使ってみたけど,この快適さはちょっとやばかった.
レイテンシもほぼナシで,筆圧や傾き検知でものすごくリアリティのある描画ができます.
デザイナーさんや医療現場において,iPad Proがかなり活躍するんじゃないか
と言われているけど,教育現場も,思いっきり変えてしまう力があると思う.

凄まじい教育向けデバイス

例えば個別指導なら,先ほどまで述べていたようなスタイルで行える.
さらに,プロジェクターに接続をして手元で板書をする形で
集団授業だってかなり効率的にできる可能性がある.

しかもですよ.
「ホリエモンチャンネル」の以下の回を見てハッとしたんだけど

「授業」ですら,「動画」で良くなってくるはずだよね.
たとえば集団のリアル授業みたいなのに,教育現場は未だにこだわり続けているけど
よく考えたら,(先生によるきめ細やかなケアが必要な子は除くけど)
ハイクオリティな授業を録画して,それを見て伸びて行ける生徒は間違いなく一定数いる.
となったときに,タブレットは授業動画も見られるし,
受験サプリみたいな勉強アプリだって使えるわけだから,
マンパワーを必要としない,パラレルでハイクオリティな教育が
こういうものの登場で,いよいよ提供できる可能性が高まっていると思う.

そうなると,「教師」の役割が,そもそも変わってくる.
たとえば,自発的にオンライン授業で学べる生徒については,
先生はむしろマネジメントというか,教育補助みたいな立ち位置に自然と行くだろうし,
リアルのきめ細やかな補助をする必要がある生徒については,
個別指導のような立ち回りをすることになる.
んで,タブレットのようなデジタルデバイスっていうのは,
この辺りをかなり強力に補助するツールになりうると思っています.

変えるべきことと変えちゃいけないこと

教育は「現状維持」でいいんだ!っていう声を,意外にもよく聞くんですよ.
あまりうまく行かなかったときに子どもが迷惑を被るんだから
そういうものは変えちゃいけないんだとか,結構そういう声は多いです.

しかしながら,僕は「変えるべき」ことと「変えちゃいけないこと」が
教育には(教育でなくてもそうかもしれないけど)ハッキリとある
と思っています.

例えばですよ.僕は「紙の教科書」はいらないと思っています.
紙の教科書を持ち歩くくらいなら,タブレット上で動作する教材を作り,
紙面では実現できなかった(たとえば動画とか,実験,ゲームとか)演出をそこでやる.
そうすることで,インタラクティブに生徒が勉強をできる環境が構築できると思う.

逆に,じゃあ生徒が勉強をするときはというと,
僕は紙のノートとペンでないといけないと思っています.
(タブレットで紙に描くのとおなじ感覚で手書きができるようになったら変わるかも)
なぜかというと,やっぱり紙にひたすら書きなぐらないと,頭は良くならないと思うから.
(レイテンシとかが少しでも気になると,多分ダメだと思う.経験談.)

で,テクノロジーによって良くなる可能性があるところは
僕はどんどん変えていかなきゃいけないと思っているんです.
例えば,学習塾だって「リアルとバーチャルの境界」みたいなのが
新しい教育形態を提供し始める日は近い(僕もやります)だろうし,
e-Learningだってどんどん発達をしていくはず.

「なにも変えないほうがいい」なんて,何もしてない人が言ってるだけだと思ってますよ.
教育者だからこそ,思考停止をしてちゃいけないと思う.

だって今の時代,最先端の情報を,最先端のデバイスを使って浴びながら,
自分の力でたとえばSNSやブログで発信しつづける.
さらに,わからないことは手元のスマホで検索をする.
というのが,間違いなくものすごく大切なスキルになっていく.
でも,学校の先生がまずもってそれ,出来ていないんだもん.

だから,そういうところはまず「先生から」変わっていかなきゃいけない.
それをやらないと,時代についていける人材なんて絶対に育たないと思う.
(公教育が根本から変わるのにはものすごい時間がかかるので,
 民間教育がこれをまず具現化していかなきゃいけないと思っています.)

テクノロジーが教育にイノベーションを起こす

ちょいと熱くなってしまいましたが,
テクノロジーは,教育現場をこれから間違いなく劇的に変えていくと思っています.
そういう教育環境を子どもたちに提供しないと,いつまでたってもアナログで
時代遅れな人材ばっかりが育ってオシマイだと思うから,僕も色々な試みをしていきたい.

より良い教育が巻き起こって行きますように.